ベーグルヤrokkoが、いろんな国産小麦強力粉でベーグル焼いてみた
ベーグルヤrokkoは神戸市灘区の六甲付近で営業しているベーグル屋です。
今回はベーグルを国産小麦の強力粉で焼き比べてみました!
ベーグルヤRokko (bagelyarokko.base.shop)
小麦粉によって、焼き上がりには個性が出る!
パンを作るときは、強力粉を使います。
強力粉は薄力粉に比べてタンパク質が多く含まれています。
タンパク質が多いとグルテンが多く生成されるため、弾力としっかりとした食感が生まれます。
生地をこねる過程でグルテン膜が形成される。
そしてこのグルテン膜によって発酵によって生まれたガスが閉じ込められ、
パンがふっくら膨らむのですね。
色々な小麦を使ってベーグルを焼いてみました!
お店のベーグルには現在は国産小麦「春よ恋」をメインに使用しています。
しかしこの粉に巡り合うためにたくさんの強力粉を使って試作を繰り返してきました。
それをここで紹介したいと思います。
その中でもし気になる粉がありましたらぜひご自分でパン作りに挑戦していただきたいと思います。
パンを作るのって楽しいですものね!
国産小麦 7種を焼き比べてみました
① 春よ恋
北海道を代表する「はるゆたか」の改良品種「春よ恋」
扱いやすい国産小麦。
クラムは色白、やや柔らかく、もっちりときめ細かい。クラストは張りがあるが容易く噛み切れる。ベーグルヤのベーグルにとって最高の仕上がり。小麦の上品な香りと優しい甘みを感じる。
②ゆきちから
岩手県産「ゆきちから」はクラムは雪のように白い美しい仕上がりです。
クラストはテリツヤもあり美しい。
個人的感想ですが少し匂いがある気がしました。
③ナンブ小麦 テリア特号
岩手県産の一本挽き製粉で小麦の風味を余すことなくストレートに感じられる粉。
クラムはやや黄みがかかっている。製パン性が高く、べたつかず作業がしやすかった。
生地はつるっとした手触りで、焼成前からツヤがある。
ケトリングした際にやや大きくなる傾向が見られた。
焼成後の仕上がりで、表面のテリツヤはゆきちからには劣るような気がするが
クラムに関してはゆきちからよりもしっとりしていてモチモチ感が強いと感じた。
④きたのかおり
北海道の小麦です。吸水性と窯のびのいい粉です。
扱いやすいので製パン性はいいと思いました。
クラムは黄色がかっていて、もっちり甘みがありますが多少粘性を感じました。
クラストはソフトではありましたが歯切れが悪く、噛み切りにくいと感じました。
当店は近頃ではお年を召した方もご来店して下さるようになりましたので、
この理由で選びませんでした。
しかし、クラストはベーグルの茹でる時間や焼成時間でも変わることもありますので、
試してみるのも絶対あり!の魅力のある粉だと思います。
⑤みなみのかおり
九州産の小麦でボリュームのあるパンがやける小麦粉です。
クラムは小麦の香りがたっています。とてもあっさりとしてもっちり感は少ないです。
クラストはカリッと硬めに焼きあがりました。
この粉を気に入って開店当初は使っていた時期もあり、九州産ではなく、兵庫県でも作っているところがあったので、そちらで仕入れていたこともありました。
しかしこの小麦、少し弱いらしく、収穫量が見込めないということで仕入れていた兵庫県の小麦農家さんが他の品種に変えてしまわれました。
地場産の強力粉に魅力を感じていましたが、新しい品種の小麦粉の味は気に入らず、残念な気持ちのまま現在は「春よ恋」を使用するに至っています。
でもさすがの「春よ恋」に今では惚れ込んでいます。
ベーグルヤのベーグルに安定のおいしさを約束してくれています。
⑥緑渦巻
ベーグル用強力粉 「みどりうずまき」です。
さすがにベーグル用の粉ということで、発酵の速度は速く、パンとボリュームのある丸っこいベーグルに仕上がります。
クラムはもちもち。クラストはつるんと美しい。
ご家庭でベーグルを作ってみたいという方は一度使ってみてもいいかもしれません。
⑦タイプER
こちらは北海道産の準強力粉です。強力粉よりもタンパク含有量が少なく、
ハードブレッド専用粉といった呼び名で呼ばれることもあります。
北海道産の小麦ホクシンをベースに作られています。
ベーグルを準強力粉で焼くと、クラムはもっちり、クラストはパリッと焼けます。
こちらの仕上がりはもちもちしていて好みだったのですが、匂いが強いような気がして
「春よ恋」の方を選びました。
輸入小麦粉でも焼いてみました。輸入小麦3選
①カメリア
こちらはスーパーでも手軽に買える万能小麦粉で、原産地は明記されていないのでほぼ輸入小麦のブレンドだと思いますが、
タンパク含有量から灰分のパーセンテージまで、ブレンドを時々に変えても品質が変わらないようにコントロールされている優れた粉であると思います。
製パン性の高さは抜群。
クラムはもっちり、きめが細かく、お味はあっさり系。クラストはつやつや。ハリもあります。
もちろんボリュームも出ます。
お味があっさりしていて嫌味がないので、中にフィリングを入れるベーグルには相性がいいなと感じました。
②カナダCW1
こちらはパンのボリュームを助ける粉としては有名なカナダの粉です。
私も大好きです。
クラムは水分を保持しもっちりしていて甘みも濃いです。クラストはパリッとフランスパンのようでツヤが美しく形も崩れずしっかりとしています。
成型時に硬くて力がいることが難点です。
スーパーノヴァのいう名で販売されていることもありますが、
そちらもカナダCW1を100パーセント使用しています。
③リスドォル
フランスパン専用粉です。
クラムは風味があまり出ず、すっきりとした仕上がりです。成型は楽ですが、水分量の調節が難しかったです。
フランスパン専用粉でフォカッチャを焼くととてもおいしいので、
お店のフォカッチャには使用しています。とてもモチモチに仕上がります。
とにかく色々な粉で焼いてみよう。パン作りはきっと楽しい!
今回は私の経験に基づいて、いろいろな粉でベーグルを焼いた時の特長を書いてみました。
みなさんがお気に入りの粉に出会うための参考にしていただけたら嬉しいです。
そしてて上手にパンが焼きあがった時の感動をぜひ体験してほしいと思います。
お付き合いありがとうございました。
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